レスポール パーツ交換

昨年の夏前に、気に入ったレスポール・トラディショナルに出会い、久しぶりにギターを購入しました。
実はここ数年 Les Paul Traditional モデルを買おうかと偶にショップを覗いていたのですが、'14 '15 と、どうも個人的にピンと来ず、見送っていたのですが(流石Gibson、色々な冒険とトライをするところは相変わらず好きなのだが)、'16 は、お!やっと来ましたね。そうそう、こういうオーソドックスなモデルが欲しかったのですよ(個人的には、ハイテクな現代版standardよりTraditionalのほうが元祖Standardっぽい気がするのですけどね)。

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ということで、時間のある時にちょこちょこと様々なショップを見て回っていたのですが、結果G'Club SHIBUYAにて好みの個体に出会い、購入しました(Les Paul Traditional 2016 T)。

やはりレスポールといえば Vintage や True Historic 、Historic collection への憧れは永遠のものであります。
あの音(ショップ環境でしか知りませんが)、渋さ、雰囲気、迫力ある存在感・・・ うっとりしますね。ショップで何時間観ていても飽きないし、自然と店員さんとの話題の中心になってくるのであります。
 
しかし、流石に自分には相応しくない(少なくとも今の自分には)。いくら阿保な自分でもそのくらいの計算は出来るのであります。
言い訳ではありますが、高級モデルは未来への生きる目的の一つとしてとっておくとしましょう。

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とはいえ、やはり現行品は見た目の迫力にイマイチ欠けるのであります。
自分としては、特にエイジングを施すつもりはないので、せめてパーツをヒストリックスペックに交換して雰囲気を少し変えて楽しんでみようと思ったわけです。
またまたお得意の機能的にはあまり関係のない、見た目の拘りというやつですね。

ということで、ちょこちょことパーツを交換して、自己満足度を上げたのであります。あくまで個人的な主観ですが。


■ まずはコントロールノブ(ツマミ)変更とポインターの追加。
やはり、レスポールといえばこのハットノブでしょう。しかし正直なところ、機能的にはオリジナルのスピードノブの方が使用勝手は良いですね。指の腹でスッと回すことが出来ます。

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■ 次にPUセレクター周り。トグルスイッチのノブ、プレート、ナット(ニッケル)。
スイッチノブはサードパーティー製の300円台の安いものです。パーティングライン(金型の合わせ目に出来るライン)を磨き落としました。
プレートはGibson純正。高いですね~(泣笑)

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ヒストリックスペック(左)とオリジナル(右)



ナットは、オリジナルの歯が細かい(溝が多い)ので、これまたサードパーティー製のものに交換。しかしそれも、歯先が細く、なんか違うぞ~ということで、歯先をヤスリで削り落とし、雰囲気をヒストリックのそれに近づけました。

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交換用に購入したナット 歯の先が細い

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歯先を削ったもの(左)と、オリジナルのナット(右)

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更に少し削った後に取付け



■ お次はジャックプレートとトラスロッドカバー。
共に、何でこれが?と思うような値段ですが、Gibson純正のヒストリックスペックに交換。

トラスロッドカバーは、初め廉価品を付けたのですが、やはり微妙な部分(白場が少ない)で本物の迫力が出せないのです。どうでも良い事なんですけどね。でも人間の得うる情報の7割以上は視覚から。この微妙な拘りが大切なのだと散々自分に言い聞かせ、何とか納得して頂きました。

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左がオリジナル(金属) 右が数百円の廉価品

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右がオリジナル 左が廉価品



■ 更に、エスカッションと、ピックガードをヒストリックスペックに変更。
見た目はこれが一番大きな違いが出る部分かもしれません(純正ヒストリックスペックのエスカッションは、何故か同じ純正ヒストリックスペックの他パーツよりも微妙に赤い 何故だろう??)。
オリジナルのエスカッションは腰高が低く、ピックアップが飛び出したようになりますが、ヒストリックスペックではピックアップのサーフェースと、ほぼ面一になりますね。
ピックガードにかんしては、現行のオリジナルはテーパー処理が施されておりますが、ヒストリックスペックはご存知の通り断ち切り状態で、エッジが立ち、ネック側の先は尖っています。

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取り外してるほうがオリジナル

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同時にブラケットもニッケルメッキ
皿ねじもマイナスのニッケルに交換



■ PUカバー、ブリッジ、テールピースを純正のニッケルメッキパーツに交換です。

Traditional 2016モデルの金属周りは、ほぼ全てがクロームメッキで統一されています。
綺麗でクールなのですが、自分が求める温かみのあるレスポールには、やはりニッケルメッキが良いのであります。

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青っぽいのがオリジナルのクロームメッキですね


ブリッジはナシュビルから '59 風に、ノンワイヤータイプの ABR-1に変更。
購入時は、サドルに溝切がされていないので、自分で行う必要があります。またナシュビルとABR-1はダイレクト互換ではないので、コンバーションポストを用います。
因みに、ナシュビルのほうがサドルの可動範囲が広く、オクターブ調整には有利です。また構造も色々と進化しています。
音的には、やはりABR-1だと上手い人たちは言いますが、自分の腕と耳ではその差は全く判らないのであります。
自分の経験としては、ブリッジの違いよりも、サドルの溝の仕上げの方がよほど音の伸びに影響があるのであります。

PUカバーは初め有名カスタムパーツメーカーのものにしたのですが、ほーんの少し大きく、結果、エスカッションとの相性が宜しくなく、PUの遊びが奪われてしまいます。ということで、泣く泣く純正品のニッケルメッキ版に再度交換。

ピックアップは元々 57 Classic と 57 Classic Plus 。
パワーに欠けるといわれていますが、個人的には好きなサウンド故、ピックアップはそのままで、カバーだけの交換です。

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ロウ漬けに関しては数名の店員さんや知人が同じことを仰っておりました。
「最近の一般モデルのピックアップは、いちいちロウ漬け(ポッティング)してないですよ
カスタムやヒストリックのPUはしっかりロウ漬けしてますけどね」
へぇ~、そういうものか・・・
ということは、最近の標準クラスはハウリング対策をしてないのか・・・
って、ほんまかいな?楽器として、そういうところ手を抜いてええんかいギブソン?
と思いつつ、ハンダごてとカッターを使ってカバーを外すと・・・・
おお、なんと! しっかりロウ漬けの跡が。

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流石ギブソン、安心しました。

もしかするとコスト削減のおり、ロウ漬けを省いていた年代もあったのかもしれませんね。
しかし、店員さんとの会話は楽しいですね~。数十分、いや数時間語り合ったことも何度もあります。
お仕事、邪魔して申し訳ありません。

ロウ漬けは、正直いって面倒くさい作業です。ロウも大量に必要ですし。
ですので今回は手抜き手法。(ステージで大音量で演奏される方は絶対マネしないでほしいのであります)

一個50円くらいのアルミ受け皿に入った直径3,4センチのロウソク(パラフィンワックス)を購入。
アルミの受け皿にロウを削り出し、ヘアドライヤーを下部から当てて溶かします。熱いのでラジオペンチで受け皿を持ちます。
PUカバーの穴はテープの粘着剤が熱で溶けて穴に入らぬよう、紙で塞いだ後、ビニールテープで抑えて蓋をします。
カバーとピックアップをセットする寸前にカバーを皿のようにして多めに流し込み、ピックアップを上から押し込みます。
あらゆる開口部からロウがあふれ出ますが、気にせず、少し振った後、クランプを用いてカバーとピックアップを完全に密着させます。
そのままクランプが抑えている状態で、ハンダ付けをして終了。
因みに、ハンダ付け作業は、精密電子部品用の40W以下のものでは厳しいです。自分はGootgoot GP-501(25-125W相当)を使用し、ロウが溶ける前に短時間で処理します。
このハンダごてはお薦めです。同じようなコードレスを3本持っていますが、これが一番勝手が良いです(着火もバッチリ)。

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■ 更にコンデンサーをオレンジドロップに変更してみました。
正直、良くわからないのですが、微妙に枯れた音に近づいた気がします。特にODを効かせた状態での、4,5弦あたりのブリブリ感が増した感じです。

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最終的にこのような感じになりました
あとは腕の問題ですね


 
因みに最近 Traditiona 2017 モデルも試奏させていただきました。
元々金属パーツはニッケルメッキ、ブリッジはABR-1(Ni)ですね。
テールピースはアルミ。 PUはBurstbacker 1,2。
更にコンデンサーにオレンジドロップ採用。
コントロールノブはハットノブ。
ボディーはノンウェイトリリーフソリッドボディ(これぞTraditionalでしょう)。
2017モデルは確かネックが2016より若干細見だったかな??でもバインディングが滑らかにロールアップされていて、指の運びが楽でした。
ピックガードとセレクタースイッチプレートはついていませんが、それは純正品を後付けするとしても、かなりお買い得な王道の一本かもしれませんね。実売価格は2016より安いし。
ちくしょ~~!まさに自分が求めていた仕様じゃないか~。という感じです。
年々伝統的なスタイルに戻ってくる感じで、2018も楽しみです。
楽器メーカーの友人曰く、今年からローズウッド全般に輸入規制がかかった故、ローズ指板のギターは今後値上がりするかもしれません。だそうです。

しかし、ギブソンのレスポールの魅力って何なんでしょうね?
完成度と緻密さの高い日本製ギターに比べると、なんとなく大味な作り。でも、味と迫力がある。率直にいうと弾いていて楽しいのですね。
どこがどうという事では無いのですが、アメ車と日本車の違いに似ている気がします。
エイジドモデルみたいに、わざわざ傷をつけたりボロくすることで価値が上がる代物(レスポールに限ったことではありませんが)もなかなか珍しいですよね。クラシックカーなどは古いモデルをいかに手入れをしてピカピカ現役性を保つかが価値に繋がるので、これとはまた違う世界ですね。
フェンダーのストラトやテレキャスも同じように根強いファンと拘りに満ちていますね。

基本的には、ブランドとか、値段が高い、安いとかいう問題ではなく、弾き込むことで自分の相棒としての愛着を深められるかということなのでしょうが、いずれにしても、ギターという代物・・・・
人間性豊かで奥深く、非常に趣のある不思議な魅力に満ちた世界だと思います。
きっと楽器すべてがそうなのでしょうね。

そういう意味で、ちょっとしたパーツ交換も、ギターが少しずつ自分色に染まる様な気がしています。



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この記事へのコメント

やす
2019年04月21日 01:44
ロウ付けするとハイ落ちが著しくなり、ビンテージとは程遠くなりますいわゆる。抜けない音になりますよ。
また上記楽器屋のコメントもいい加減で、逆です。
ヒスコレのPUはロウ付けされてません。
2019年04月28日 12:40
やすさんこんにちは。
なるほど、そうなんですね。
また時間を見て、色々いじってみたいと思います。
とはいうものの自分はそれほど良い耳をしてないんですけどね。汗;
情報有り難うございました。
読んでいてお気持ちがすっごく分かります。
2020年05月29日 12:56
銀FD
2020年05月29日 13:04
すみません、操作ミスしました。
読んでいてお気持ちがすっごく分かります。
僕はレスポール大好き、ギターが好きなわけではなく
レスポールが好きなんです。
もちろん弾きますが、弾くのが面倒なので
眺めて楽しんでます。

家具調のスタンドに飾って、毎日ピカピカに拭いてます。
エイジドみたいな雰囲気もいいと思うのですが、
やっぱりピカピカしていないと、ニッケルメッキの良さがわかりません。
僕が持っているのはトゥルーヒストリックなのですが、現代なのに懐古主義のギブソンがたまらなく好きです。
本を眺めて憧れてた、60年前のものが新品で手に入るなんて
なかなかないですよね。

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